
ヨーガは元々、肉体の訓練と精神の修練が固く結びついた宗教的救済技術であり、解脱や宗教的至福を目的とする。
身心の諸訓練と健康の保持を目的とする実際的な「技術」という性格が強いが、当初は健康を目的とはしていなかった。
梵我一如を達成し再度の死(輪廻)を脱する解脱は、伝統的に特定のバラモンのみが行える祭式の力によって可能になるとされていたが、誰でも実践できる修行、苦行によって、のちにヨーガ(静的なヨーガ)によって達成できると考えられるようになった。
ヨーガの伝統は紀元前7 – 6世紀頃に萌芽がみられるが、ヨーガという言葉及び思想は、インドの長い歴史においては比較的新しいものである。