神秘主義|神秘的合一

神秘主義|神秘的合一
神秘主義|神秘的合一

神秘主義における神秘的合一は、あくまで自己自身の内面を通して体験される、自己の最内奥におけるできごとである。

だからこそ、神秘主義では《魂》や《霊》が強調される。

自己の最内奥において、“自己”が破られる体験であり、そこにおいて無限の深さが開かれることである。

魂の内奥が“自己”という枠を超えて神の秘奥であるような内面性を体験する。

合一体験はその最初期においては絶対的受動性とともにある。

自己が破られるという体験だからである。

自己からは突破できない自我性の最後の壁が彼方から破られる。

だが次に、それまで“自己”という枠によってふさがれてしまっていた《生の無限の泉》から新しい生命が湧き出てきて、それが自分の生命となる。

逆説的なことに、絶対的受動性を経ることによって生の活発な高揚や無限感が与えられる。

こうした合一体験は、(日常的な感覚、当人以外の第三者が外面的・表層的に見ると)短い時間起きたように見え、長期間続いているようには見えない。

だが、それを体験した主体としては、自己理解や世界理解が根本的に入れ替わる決定的なことが起きている。

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