アラン・カルデック

アラン・カルデック
アラン・カルデック

霊媒を介して、あるいはひとつのテーブルを取り囲むことで死者とのコミュニケーションをはかる交霊会は、1840年代にアメリカで出現した。

やがて親友の2人の娘が霊媒能力を発揮し、普段はごく普通の明るい娘たちが、打って変わって真剣な様子になり、「あなたには重要な宗教的使命がある」とリヴァイユに告げたという。

興味を持った彼は毎週末その2人の協力で交霊会を開き、人生のさまざまな問題や宇宙観について質問し、テーブルターニングや自動書記によって答えを得ていったという。

アラン・カルデックの墓。日々人が訪れ、花が絶えることがない。
2年ほどこうした実験を続けた後、リヴァイユは不可視の存在とその発言内容を認め、出版する決意を固める。

彼はひとつの交霊会での霊言だけでなく、いろいろな言語の複数の交霊会で霊言を収集して、内容を確認した。

大量の霊言が集まると、それらを細かく比較・検討し、絞り込んで編纂した。

カルデックはその著作『霊の書 (Le livre des Esprits) 』(1857年)においてこの交霊会に Séance という名を与え、そこに哲学的意味を見て取る。

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